♤スポーツ医学(簡単) 若年性の腰痛(腰椎分離症)
腰痛は年配者や加齢だけが原因で起こりうるとは限りません。今回は若者や成長期に生じる、腰椎分離症についてお話します。
分離症とは成長期のスポーツ障害で腰椎に疲労骨折が起こることをいいます。3~4項目でまとめました。
受傷機転(原因)
一度の外力ではなく、スポーツ活動で腰に捻りやジャンプ動作などでダメージが蓄積し腰椎の椎弓部分に疲労骨折が生じる。成長期に発症しやすい疲労骨折である。
症状
①分離初期 ②進行期 ③終末期にわかれる。
初期では発見が難しく痛みも軽度で医療機関に受診することが少ないため重症化しやすいです。終末期になると分離が大きく偽関節状態となり滑膜炎を起こす。すべり症に進行すると腰痛だけではなく下腿にかけ痺れや痛みが発症します。
検査
分離初期をX線で発見するのは困難でありMRIやCTなどが有効です。
治療
初期治療で構成コルセットを用いた場合、骨癒合率は90%であることから正確に症状を検出しましょう!腰椎後屈や回旋による痛みの再現(kemp sign)も判断材料に有効です。
まとめ
腰痛では小、中学生が5割、高校生では3割が分離症であったという報告があります。